カバンがない !
ある日の朝、出勤しようとした時、あるばずの場所に愛用のカバンが見当たらない。エッ、昨日持ち帰ったことは確か。でもない! どこだ?
大騒ぎして探し回るが見つからない。「家になければ車の中か?」と玄関を出る。何と入り口の脇に放置されているではないか。彼(?)は一晩中、一人(?)寂しくそこにいたのだ。 定年となり、時間にゆとりが出た生活となった。その中でこのような「前にはなかったよな」という失敗が時々起きていた。ついに始まったか、アルツハイマー! これは何かせねば。といろいろ考えて思いついたのが気象予報士。中学校の理科教師を36年間続けた。中学校2年生で「天気の変化」を学習する。その教材研究として、一通りの気象学については勉強していた。また、猛暑・豪雪・洪水など生活や災害と関連する天気の変化について、とても興味があった。ちょうど良い機会だから目指してみるか。と思い立ったのが運の尽き。6年もかかるとは。私にとっては超難関の気象予報士試験だった。